現実世界と驚くほどクロスする、見えない敵への恐怖感を直視し、そして、来るべくその時に私たちが備えるためにもぜひ見てほしい作品です。
 
世界中で猛威を振るっているコロナウイルス。
その見えない敵に怯えて、私達は現在ただただ受け身の中で時間を過ごさなくてはいけません。
 

映画「コンテイジョン」が今ヒットする理由

■9年前の映画がランキングトップに

ここのところNetflixの人気映画ランキング「今日のTOP 10リスト」の1位を走り続けている作品があります。 「恐怖は、ウイルスより早く感染する」がキャッチフレーズのアメリカ映画『コンテイジョン』です。BBCの人気映画コーナー「BBC Talking Movies」でも特集が組まれ、2011年公開映画が日本のみならず世界で再注目されています。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200410-00342907-toyo-soci

4/10(金) 16:01配信  

 
そんな現実をと予言していたかの様に、作品の中では、一部の人々、地域から始まってしまった、人類未知のウイルスが、瞬く間に世界中に広がり、全世界を恐怖に陥れます。

 
 
あらゆる媒体を通して考えられる感染の拡大は、やがて学校の閉鎖、都市のロックアウトを引き起こし、SNSによるデマなどに駆られて起こる、食料などの奪い合いと進んでしまいます。
 

世界保健機関(WHO)やアメリカ疾病対策センター(CDC)も登場し、「人は1日に2000~3000回も顔を触り、起きているときには1分間に3~5回顔に触る」とまるでニュースの中のコメントの様なシーンも多数。
 
 
 

マット・デイモン、ジュード・ロウ、ローレンス・フィッシュバーン、マリオン・コティヤールなど本当に豪華な俳優陣に加えて
単なる映画としては地味めかもしれない脚本が、今となっては一層の現実感を増して、これはどこまでが映画なのか?と久しぶりに困惑するほどのリアル感の連続です。
 
 


感染爆発の裏で、医療現場で必死で戦っている人々にスポットを当てて丁寧に描かれた、そして、今後さらに感染が広がったとしても、現実の私たちは決して、映画の中のように恐怖やデマに駆られて、取り返しのつかない行動をしないためにも、自戒の意味を込めて、まさに、今観るべき作品だと思います。

見てない方は是非どうぞ。
 

 

 

 

コンテイジョン 評価:★★★★☆

2011年製作/106分/G/アメリカ
原題:Contagion
配給:ワーナー・ブラザース映画