スーパー3枚目役、ソン・ガンホら超ビックな共演者らがお届けする、いい意味で、全然怖くないSFパニック映画です。

 

平凡な日常の風景に、突然怪物が現れたら・・? どうしても怪物ばかりに目が行きそうですが、あくまでも怪物に焦点を当てずに、描かれた泥臭い、そして美しい家族愛の秀作です、いや~面白かったです。

 

 

主演は、何でもヒットしてしまうのが、欠点でもありますが(笑)、韓国映画界のミスターオトボケ!、ソン・ガンホ。

 

誰よりも愛する我が娘を救おうと、決して器用でない一生懸命さが、見てる側をも巻き込む演技で、魅了してくれますよ。さすがですね~(^^)ホントよかったです。

 

 

また共演者が凄い(笑)ごく普通のダメダメ家族(笑)をひっぱる、ダメおじいちゃん役にピョン・ヒボン。味のあると言ってしまうと、それで全て、言い表してますが、ホントにいい演技を見せてくれます。全て受け入れてくれる愛情が、そこにはありますねー。韓国映画のおじいちゃん役は、ピョン・ヒボンか、キム・インムンで決まりですね(笑)

 

 

そして、ダメ兄貴ソン・ガンホを貶しながらも、クールな役所を、少しボケを入れながら、家族感を上手く演技したのが、パク・ヘイル。強烈な共演者全体のバランスを、このパク・ヘイルがいる事で、上手くまとめているような印象でした。

 

 

 

しんがりは、ソン・ガンホの印象をも薄めてしまいそうな、強烈な女優、ペ・ドゥナ。私はペ・ドゥナ出演作はほとんど観ていますが、今回ほど、あまりしゃべるシーンが少ない映画は始めてです。

 

しかし!しゃべらなくても、かっこよく、これ程存在感のある演技も、実に見応えありましたよ~(^^)

 

他にも、さらわれた娘コ・アソンが、共演者の演技を邪魔しない(結構これだけの凄い共演者だと大変ですが)、落ち着いた演技を見せてくれます。監督は「殺人の追憶 」 ・「吠える犬は噛まない 」のポン・ジュノ監督。演出がホントよかった♪

 

 

怖~い、SF映画として見ると、イマイチかもしれませんが、肩に力が入らない、でも一生懸命さが痛いほど伝わってくる、日本映画には、中々出来ない家族愛を、韓国映画のエッセンスで上手く料理した作品です。オススメです。

 

 

「グエムル 漢江の怪物」   評価 ★★★★☆

 

※このブログは2006年9月5日投稿された記事に新しく画像を追加しました。

 

 

2006年製作/120分/韓国
原題:The Host
配給:角川ヘラルド映画

 

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愛する娘を奪われた母親の、震える魂の叫びに時効など関係ないのです。

 

役者がひとりの人間を頭の先から足の先まで「演じる」という価値観を再確認させてくれる意味で、とっておきの韓国映画「悪魔は誰だ」。

 

いやー物凄い演技力でした。

 



何といっても主演オム・ジョンファに尽きます。

 

大鐘賞で最優秀主演女優賞を受賞した、彼女の演技は、激しく全世界の空気をも、震えさすような感情の起伏から、愛おしい娘を心の底から想い描く静かな描写まで、彼女の全身全霊の「激演」は観る側に、「演じる」の価値を教えてくれます。

 

映画って、基本的に娯楽作品なので、観てハズレもあるし、それでいいのですが、何か、私たちが見てよかったなーと思えるものを求めるとしたら、それは主演の演技であったり、脚本で面白かったでもある訳です。


その言う意味で裏切りません(笑)

 

公開当時「驚愕のラストに騙される!」的なありがちな宣伝があふれていましたが、今観ても、70%位の方は騙されますよ、きっと(笑)

 

騙されたと思って観て下さい。騙されますから(笑)

 


共演には「殺人の追憶」「鬼はさまよう」のキム・サンギョン。

 

観ている側の感情移入がしやすい役柄を演じさせたら、ピカイチです。この人の出演作にハズレは少ないイメージがあります。

 


最後まで飽きさせない見事な脚本と、例え全く主演オム・ジョンファを知らなくても、愛するものを失った彼女の「激演」に打ちのめされること、間違いないです。

観ていない方は是非どうぞ。

評価:★★★★☆ (4.5というイメージです。)

 

2013年製作/120分/韓国
原題:Montage
配給:アルバトロス・フィルム、ミッドシップ


 

 

 

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ごく普通の日常生活に訪れた、決して耐え切る事の出来ない、悲しみを、非常によく構成された展開と、韓国映画界のトップスター達の共演で、見事に描いた大作です。泣けますよ(^^)。

 

まず、キャスティングがいいですね。

 

当時、韓国映画界の中、この役で考えれるのは、この人しかいないでしょうという、ソン・イェジン。

 

「清楚で可憐」、そんなイメージの彼女が、その個性を120%以上魅せれる設定で、早いかもしれませんが、この作品は彼女を語る、代表作のひとつになるような気がしています。

 

 

 

そして、チョン・ウソン。黙して愛する人を愛しぬく、ホントにかっこいい男性を演じています。顔とかじゃなくて(顔は勿論いいですよ 笑)、男性から見ても憧れるような、演技を見せてくれます。

 

 

ただ泣かそうとしている映画ではなくて、このふたりが演じる主題以外にも、様々な人間模様が、丁寧に描かれていて、作品としての完成度の高さが見えますよ。

 

 

 

そして、その様々な人間模様が、誰かが誰かを愛する、という一番大切な気持ちを、どう守り抜いていくのか、どう表現していくのか、どう許していくのか、と各場面で深く考えさせられる仕上がりになっています。

 

 

 

 

素晴らしい役者の演技と、ごくありふれた日常生活の中で設定された、現実に起こりえる、また現に今もどこかで、苦しんでみえる方々がいる非情な悲しみに、自然と感情移入できて、涙が止まりませんでした。

 

 

大げさに言うのならば、この作品を今、自分の生活の中で、映画として鑑賞して、また普通の生活に戻れる、そのこと自体に感謝したくなる、そんな作品です。

 

 

私の頭の中の消しゴム   

評価:★★★★★

 


 

2004年製作/117分/韓国
原題:A Moment to Remember
配給:ギャガ・コミュニケーションズ

 

※このブログは2005年7月9日投稿された記事に新しく画像を追加しました。

 

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久しぶりに徹底した主人公主義の、爆走痛快韓国映画を観ました(笑)
ひたすら、どこまでもマ・ドンソクのための、愛妻映画「無双の鉄拳」。

 


拳ひとつで戦う、復讐に燃える男の映画!と言えばカッコいいんでしょうが、
内容的には、あまり展開のないストレートな映画でした(苦笑)

主演は鉄拳と裏返しの優しさのバランスを演じさせたらピカイチの俳優、マ・ドンソク。
強面だけど、根は純粋で、面倒見のいい兄貴。顔だけでもマ・ドンソクは演じられますね(笑)
最近、このひと、来てますねー(笑)

 


私はいわゆる主人公主義の映画で展開が乏しいのはあまり評価しないのですが、
逆に言えば、「マ・ドンソクでお腹一杯にしたい!」という方にはお勧めの映画です。

不器用だけど、底知れない妻への愛情を突き進む、Unstoppableな男の、マ・ドンソクの作品です。

 


また邦題がイマイチですな(苦笑)
他の皆さん、意外と評価高いですが、うーむ、私はかなり甘めの評価です(笑)


評価:★★★☆☆


2018年製作/116分/G/韓国
原題:Unstoppable
配給:アルバトロス・フィルム

 

 


 

 

 

 

 

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もし最愛の人が、何の落ち度もなく殺されたら、自分はいったいどうするのだろうか?

そして、本当に気が狂いそうな「復讐」に駆られたとしたら、たどり着く安らぎの場所はあるのでしょうか。

 

どこにでもいる普通の人間の哀しく、そして息苦しい本能を、飽きさせない展開で見事に描いた韓国映画「鬼はさまよう」。

 

 

主演は「殺人の追憶」「悪魔は誰だ」のキム・サンギョン。
イケメンなんですが、どこか抜けていて(笑)、安心感のある表情が非常にうまい役者さんです。

 

 

 

全編キム・サンギョンを通して描かれる、普通の人間の感情の葛藤に、観ている私たちもまるで自分の事のように引き込まれていきます。

 

キム・サンギョンは「悪魔は誰だ」でも、哀しい復讐に駆られた女性に対して、必死に「普通の生活」に戻るように説得します。

 


全編に仕掛けられた伏線をうまく回収し、健全に生きようとする人間の心の叫びを描いた脚本は観るものに訴えるものがありました。

 

他のレビューとかだと、意外と評判良くないですが(笑)気にせず私は高評価です。

 



毎日ニュースでも聞こえてくる、悍ましい猟奇的な事件の裏側で、最愛の人を失った、残された家族。
それぞれの人間の闇に潜む「鬼」は今日も、どこにたどり着くでもなく、さまよい続けるのかもしれません。

観ていない方は是非どうぞ。

評価:★★★★☆


2015年製作/103分/韓国
原題:The Deal
配給:「反逆の韓国ノワール2016」上映委員会

 


 

 

 

 

 

 

 

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自分ひとりでは生きられない人生で、心通わせれる誰かと出会い、そして共鳴していく。
人生は自分の思ったような計画的にはいかないかもしれませんが、それも、また素敵な人生なんだと、ほんのり考えさせてくれる映画です。

 



超計画的で潔癖すぎる主人公が、雑で自由気ままなヒロインに振り回されまくる(笑)、
恋愛物語なのに、もっと深い愛情がベースになっていて、笑えて泣けるラブコメディ、

 

 

 

「プランマン ~恋のアラームが止まらない!」

 

 

 


神経質で潔癖な、初心な主人公を演じるのは「小さな恋のステップ」「正しく生きよう」等のチョン・ジェヨン。
あの藤原竜也主演「22年目の告白 -私が殺人犯です-」の基映画となった韓国映画「殺人の告白」でもメインを務めています。

 

 

 

 

 

もの凄い堅物な男性を演じさせたら、チョン・ジェヨンはピカイチじゃないでしょうか(笑)
私も大好きな俳優さんです。

 


そんな彼がまたまた堅物で、超几帳面な役柄を演じ、恋心を抱く女性に振りに振り回される展開は、ある意味鉄板で外れようがありません(笑)

 


振りに振り回す役を演じるのが、本作が出世作となったハン・ジミン。
哀しい過去を前向きに生きようとする、どこか寂しげで、でも非常にキュートな役柄を上手く演じています。

 

 

 

 


この二人の掛け合いがプラス×マイナスみたいなイメージで展開していくのですが、それで終わらないのが素晴らしい(笑)
基本的には笑えて泣けるラブコメディなので、単純に楽しめる作品ですが、
さらっと重いテーマも盛り込んでくるのが韓国映画お得意の展開で、観るものを引きづり込んでくれます。

 


観ていない方は是非どうぞ。


評価:★★★★☆
 

 

 

 

 

 

 

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あまりにおバカ映画な作品に、最後の最後で号泣させられた経験、ありますか?
「やられたわ~!」と鑑賞後、涙をぬぐいながら鼻をかんでおりました(苦笑)


主演は「猟奇的な彼女」「永遠の片想い」など恋愛映画だけじゃなく、
あふれ出る人間愛を演じさせたらこの人でしょ、というチャ・テヒョン主演。

 

 

 

 


まあ、最近は色々問題を起こしているようですけど、誰かに振り回される人生を演じさせたら、韓国映画NO.1じゃないですかね(笑)
超美男子でもないし、でも「人の良さそう」な笑顔で言えば、群を抜いていると思います。

そんなチャ・テヒョンが相変わらず振り回される役柄なんですが、しっかり支えるのは女優カン・イェウォン。
彼女のお陰でチャ・テヒョンが前向きに生きようとする、作品の中でも、癒しの役柄です。

展開的には単なるおバカ映画で進行していきますので、内容は特に無いですが(苦笑)、
韓国映画特有の、「これでもか!」の感情に訴える攻撃がクセになる(笑)作品です。
 

 

人は誰も、誰かに支えられて生きているんだ、と再確認したくなる、温かいぬくもりを感じる韓国映画です。
でも、おバカ映画ですけど(笑)

 

 

2010年製作/111分/韓国
原題:Hello Ghost
配給:太秦

 

評価:★★★★☆

 

 

 

 

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淡い恋心を初めて知ったときに、もし自分に恐ろしい力が宿っていたら、一体どこに向かってしまうのでしょうか。
思春期の少年が自我に目覚める、普通の家庭のよくある風景が、大惨事を引き起こすサスペンスドラマ作品です。

愛する我が子に対する、親の極限の愛情が、苦悩と葛藤に追いやられてしまう脚本は見応えがありました。
ヒーローものと紹介されているレビューもありますが、あくまでも焦点は人間模様で、味付けで恐ろしいパワーを宿したサスペンス映画という風に観た方が、より楽しめるのではないでしょうか。

 

 


 

主演ジャクソン・A・ダンの冷めきった表情の演技は、高ぶる感情を必死で抑える思春期の少年のありのままの姿を表現していて、非常に良かったと思います。「アベンジャーズ エンドゲーム」ではスコット・ラングの少年期を演じています。

監督は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガンなので、どうしてもヒーローもの感が強く感じてしましますが、
親の我が子に対する、誰にも奪われない愛情を、自ら削ぎ落していく展開は、ヒーロー映画というよりは、かけがえのない愛情の葛藤を描いたドラマとして観て頂きたい映画です。


自分の子供だったら、どうしよう?
それでも愛情を削ぎ落したくはない気分に、鑑賞後悩まされる、余韻たっぷりのいい作品です。

観ていない方は是非どうぞ。


2019年製作/91分/PG12/アメリカ
原題:Brightburn
配給:Rakuten Distribution、東宝東和

評価 : ★★★★☆

 

 

 

 

逃れられない状況の中で、ひとはどこまで愛する人のことを想いやれるのでしょうか。
自分の選んだ職務を全うするために、己に打ち勝ち、そして見えない敵を乗り越える。

緊迫したシチュエーションサスペンスの秀作、「テロ、ライブ」
ハラハラドキドキを味わい時にお勧めの韓国映画です。

 

 

 

 

主演は「神と共に」「暗殺」「ベルリンフィル」でお馴染みのハ・ジョンウ。
まさに「主演!」という感じで、全編ハ・ジョンウの芝居に釘付けになります。


日本にも通じるお役所主義と、その裏側の人間模様が織りなす脚本で、
まるで事件の最前線にいるかのような緊迫感が、非常にうまく描かれていて、時間がたつのが早い作品です。


避けられない運命の不条理に、なすすべない人々の怒りはどのに向かうのでしょうか。
こんな事件、実際に起きてほしくはないですが、あり得ないこともない気がしちゃいました(苦笑)

 

2013年製作/98分/G/韓国
原題:The Terror Live
配給:ミッドシップ

 

評価:★★★☆☆ 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありふれたごく普通の毎日が、次第に狂気に染まっていくとしたら、いったい何が出来るのでしょうか。

日常と幻想の狭間で、揺れ動く主人公を見事に演じるのは チョ・ジヌン。

 

一見さえない普通の医師が、出会ってしまった環境の中で、恐怖に駆られて苦しむ様が、淡々と進む展開の中で色濃く落とされています。

監督は「4人の食卓」のイ・スヨン。鑑賞後に監督に気が付いたのですが、なるほどなーと思いました(笑)

 

作品的には個々の俳優の演技力が、淡々と進む時間軸を忘れさせてくれて、面白かったです。
サスペンス・ホラーという色メガネで観てしまうと物足りないかもしれませんが、展開を予想して、どう裏切られるか(笑)、
そんな楽しみ方も味わえる作品です。
 
ただ今回も分かりにくくても、原題「 Bluebeard 」のままの方がいい気がしました。
邦題は内容を加味し過ぎです(苦笑)
 

 

 

 
2017年製作/118分/韓国
原題:Bluebeard

 

評価:★★★☆☆